※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
イギリスのヘヴィ・メタル・バンド、ブラック・サバス(BLACK SABBATH)が、ブラック・サバス・フィーチャリング・トニー・アイオミ(BLACK SABBATH Featuring Tony Iommi)名義で、1986年にリリースした12枚目のアルバム『Seventh Star』の1曲目に収録。
それにしても、ブラック・サバスの永き歴史において何とも不思議なアルバムです。ジャケットにはブラック・サバスの文字がどーんと踊りつつも、中心人物であるトニー・アイオミがなぜかフィーチャリング(当たり前なのに〜)として小さく表記され、ジャケにデカデカと写るのはアイオミのみ。。
80年代半ば、ラインナップの入れ替わりが激しかったサバスの中で、アイオミはグレン・ヒューズをシンガーに迎えたソロアルバムの制作を開始。完成にこぎつけますが、ブラック・サバス名義に拘ったレコード会社の要望で、折衷案とも言える奇妙ながらもブラック・サバスのオリジナル扱いの新作としてリリースされました。
そんな背景もあり、ファンの間でも賛否が渦巻いていますけど、筆者のようなサバス自体よりも80年代のHM/HRを好む者にとっては、むしろ美味しい作風に仕上がっています。いつものサバスを濃いコーヒーに例えるなら、薄まったアメリカンというか(笑)、サバス流の80sメタルというか、とにかくメロディを重視して聴きやすい作品に仕上がっていますね。
とはいえ、そこはメタルギターの始祖であるアイオミと、ヴォイスオブロックのグレンの強力タッグですから、整理された中にもきっちりと正統なるHM/HRマインドが注入され、確かな風格を感じさせるのは流石です。
今回ピックアップした「In for the Kill」は、エリック・シンガーがハードにヒットする3連シャッフルのリズムで、小気味よく疾走する正統派のヘヴィ・メタル・チューンです!グレンのヴォイスとトニーのギターワークは想像以上に相性抜群!ギターソロでは流麗に弾きまくっており、時代性を反映したプレイを聴かせてくれますね。
ブラック・サバスはヘヴィ過ぎて苦手、なんていう方には、改めて試してほしい1枚と言えるでしょう。
ぜひ、一度聴いてみてください!