※思わず一人モッシュしたくなる!スラッシュ / デス・メタル系を紹介していきます。
アメリカのスラッシュ・メタル・バンド、レルム(REALM)が、1988年にリリースした1枚目のアルバム『Endless War』の6曲目に収録。
85年に中西部のウィスコンシン州ミルウォーキーで結成されたツインリードを擁する5人組スラッシャー、レルム。いわゆるテクニカル・スラッシュと呼ばれるカテゴリーがしっくりきますけど、プログレッシヴ色がめちゃくちゃ強いわけでなく、複雑怪奇というまではいきませんね。
シンガーが独特の超音波ビブラートをともなうハイトーンでしっかり歌っており、むしろUSスピード・メタル的な要素も感じますね。同じロードランナーで同系統のアナイアレイターも想起させますけど、レルムの登場が先だったので、こうしたサウンドがシーンに理解されるには少し早すぎたのかもしれません。
鋼鉄の馬がどーんとフィーチャーされたジャケがクールなロードランナーからのデビュー作は、当時日本盤こそ出ませんでしたが、デビューとは思えぬ高度な技量とユニークなサウンド形態から、スラッシュマニアには確たる評価を得た1枚となりました。
アルバム自体はなかなかとっつきにくさがあるかもですが、あっと言わせる選曲で話題なったのが今回ピックアップした「Eleanor Rigby」です!いわずと知れたビートルズの名曲を果敢に大胆カヴァーしたものですが、斜め上をいくテクニカル・スラッシュ風アレンジが実にユニークですよね~。
超ハイトーンで歌い出すところなんて、その音程のままで最後までいっちゃうの?とちょっと笑ってしまうものの、ギャロップのリズムやツインギターを上手く盛り込んでいるところなど、意外とアレンジ力あり?と思ってしまいます。
まあビートルズのファンが聴くと失笑ものかもしれませんけど、元々2分程度の短い楽曲なので、メタルファンならこれはこれで面白く聴けることでしょう。シリアスなスラッシュを演奏しているので、この曲をきっかけにアルバムのオリジナル楽曲も聴いてほしいものです!
ぜひ、一度聴いてみてください!