※80年代中心にハマりまくったジャパメタあれこれを紹介していきます!
日本のヘヴィ・メタル / ハード・ロック・ギタリストの横関敦が、2011年にリリースした8枚目のソロアルバム『Jet Resurrection』の4曲目に収録。
横関の音源関連では、以前にアツシ・ヨコゼキ・プロジェクトから1曲ご紹介して、ソロプレイヤーとしてよりも歌モノでのギターが案外いいんですよ~なんて書いたんですけど、今回はファンならやはり一番支持してるであろう、ソロ音源からいってみましょう~。
ここ5年、10年ぐらいに登場した速弾きギタリストを見ていると、年齢層も低かったり、女性ギタリストの活躍が目立ったり、全体的なスキルが80年代とは段違いだと感じます。今の時代は学校や教則本は勿論、YouTubeでもネットでも、ありとあらゆる技量を磨くノウハウが溢れていますからね。
速弾きにしても、スウィープやシュレッドは当たり前、しかもみんな巧い、速い、正確。三拍子揃って吉野家みたいに(笑)安心して聴けます。裏返せばみんな同じようなレベルで個性的になるのが難しいですよね。悪い意味でスムーズ過ぎて引っ掛かりのない速弾きが多く、そうしたものには心が動かないのも事実です。
その点でいえば、80年代のジャパメタギタリストの多くは、周知の通り唯一無二の個性を放っていました。「ジェットフィンガー」と呼ばれ続けている横関にしても、単に「速さ」でいえば、横関以上の速度が出せる昨今のギタリストは、日本にもたくさんいるでしょう。
それでも筆者は、80年代からの横関のようなギタリストの速弾きの方が、心が動きますね。弾く姿を見ればわかりますけど、いかにピッキングや指の動きが無駄に上下左右に振動しようとも、速弾きに魂がこもってるんですよ。
高崎晃辺りもそうですけど、だからこそ実測よりも速く聴こえますし、弾いてる姿に表れたエモーショナルな感情が乗り移って、音源だけからも凄みや巧さが伝わってきます。
今回ピックアップした「The Fastest」は、80sのジャパメタ風味を漂わせた印象的なメロディと疾走感のあるリズムに乗せて、そのタイトル通り横関の速弾きのエッセンスを散りばめたヘヴィ・メタル・インスト・チューンです!
メロディと速弾きのバランスも絶妙ですし、指盤と指先からあふれるフィーリングが素晴らしいですね。これこそが「ジェットフィンガー」を何十年も名乗り続けられる所以を味わえるでしょう!
ぜひ、一度聴いてみてください!