※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
フィンランドのヘヴィ・メタル・バンド、タロット(TAROT)が、1988年にリリースした2枚目のアルバム『Follow Me Into Madness』の1曲目に収録。
フィンランドはわずか人口550万人程度ながら、ヨーロッパ随一のメタル大国として日本のメタルファンにも今やすっかり認知されているのは周知の通りです。
80年代当時を振り返ると、同じ北欧のスウェーデン、ノルウェーは日本でも知られるバンドが登場し、メタルのイメージが定着していきましたけど、フィンランドに関してはそうした結びつきを感じられませんでした。
そんなフィンランドのメタルシーンで、比較的黎明期から活動していたバンドが、このタロットでした。のちにナイトウィッシュで世界のメタルシーンに名を馳せるマルコ・ヒエタラ(Vo、B)が、兄弟のザシャリー(G)とともに、82年に結成したパーガトリー名義のバンドが前身となっています。
85年にはタロットに改名して、86年4月にシングルでお披露目後、12月には1枚目のアルバム『Spell of Icon』をリリースしました。どこかNWOBHMの残り香があるサウンドで、この時期からマルコの強靭なボーカルは、そのポテンシャルの高さを感じさせますね。
続いて正統派メタル色ままにパワーアップした本作をリリース後。一旦活動を休止。メンバーチェンジ後の93年に、3枚目の『To Live Forever』をリリースし、これがゼロコーポレーションから日本デビュー作となりました。筆者もタロットのCDを手に入れたのはこれでしたが、よりサバス的なヘヴィネスも感じる重厚なサウンドになりましたね。
今回ピックアップした「Descendants of Power」は、疾走感の中にマルコの力強い歌唱がどっしりと息づく、正統派のヘヴィ・メタル・チューンです!上下動の激しい歌メロがちょっと新鮮ですし、リフの感じがドッケン辺りを彷彿とさせるのも面白いですね。
初期2作も追って日本盤化されましたけど、もしこのクソジャケ(汗)を変更して、80年代にリアルタイムでデビューしていれば、このクオリティなら正統派や北欧メタルファンの支持をもっと早くから集めていたかもしれません。どの作品もストリーミングで聴けるので改めて味わってほしいですね!
ぜひ、一度聴いてみてください!