※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
アメリカのヘヴィ・メタル・バンド、バレン・クロス(BARREN CROSS)が、1988年にリリースした2枚目のアルバム『Atomic Arena』の7曲目に収録。
ロサンゼルスで1983年に結成されたバレン・クロスは、日本では日本盤も出ずに知名度がない存在ですけど、いわゆるクリスチャン・メタル・バンドとして活動してきました。
1985年に初の音源として自主制作EP『Believe』をリリース、翌年にはクリスチャン系のレコードレーベル、スターソングからデビューフル作の『Rock for the King』をリリースしました。
こうした音源やライヴ活動が評価され、同じクリスチャン・メタルのストライパーらが所属する、メタルファンにはお馴染みの今はなきエニグマ・レコードと契約。エニグマ第一弾にして2枚目のフルアルバムとなったのが、カンサスで知られるジョンとディノ・エレファンテがプロデュースした本作でした。
クリスチャン・メタルというと、ストライパーやその出自のLAメタルからの流れで、ヘア・メタル系に属し、メロディアスでキャッチーといったイメージを抱きますが、バレン・クロスは、80sの硬派なUSメタルに近いテイストの、正統派メタルサウンドを奏でていたのが特徴でしたね。
ストライパーにしても、リフを主体にゴリっとしたメタルテイストは感じられますけど、バレン・クロスはアイアン・メイデン辺りを連想させる、より正統なるメタルの流れを汲んでいるのが明確でした。
その大きな要因のひとつが、シンガーのマイク・リーの存在でしょう。その唱法や声質が、一聴してブルース・ディッキンソンを連想とさせるからですね。実際にボーカルパフォーマンスも堂にいったもので、十分に評価できるレベルですね。
今回ピックアップした「Cultic Regimes」は、アルバム中最速の勢いで刻まれるリフで疾走する、正統派ヘヴィ・メタル・チューンです!クリスチャン・メタルに抱くイメージとは大きく異なり、パワー溢れる曲調は正統派メタルファンにもアピールするでしょう。
次作を最後にエニグマからドロップし、1994年に活動休止ましたが、2008年に活動を再開。現在までに6枚のアルバムをリリースしましたが、ストリーミングでは本作とライヴ作のみ解禁されています。クリスチャン・メタルゆえに色眼鏡で見られましたけど、正統派メタルマニアなら試してほしいですね。
ぜひ、一度聴いてみてください!