※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
ドイツのヘヴィ・メタル・バンド、ブレインフィーバー(BRAINFEVER)が、1984年にリリースした1枚目のアルバム『Capture the Night』の1曲目に収録。
ケルン出身のジャーマン・メタラー、ブレインフィーバーは、70年代から活動した古株で、紆余曲折を経て83年に再結成し本格始動を果たします。時代はスコーピオンズに続けとばかりにアクセプトが隆盛した頃ですね。
ハロウィン登場前のジャーマン・メタル・シーンは、前述のアクセプトやジューダス・プリースト、アイアン・メイデンといった正統的なメタルの影響下にあるバンドが登場していきました。以前ご紹介したグレイヴ・ディガー、ストームウィッチ、ブレインストーン他、色々いましたけど、このブレインフィーバーもそれらのひとつと言えるでしょう。
ブレインフィーバーは、リフ中心のメタルで押しながらも、哀愁のメロディを滲ませた正統的なメタルを奏でました。時期的にNWOBHM辺りの影響も受けていたんでしょうが、同時期の英国産や北欧産の正統派とは一味違う、独産らしい男のパワーが感じられるバンドでした。
ベルギーのMausoleumからのリリースだけにマイナーな存在で、日本盤すら出ませんでしたけど、正統派として良質なメタルを奏でていましたので、ノイズレコード辺りと契約していれば、状況は変わったかもしれませんね。
本作は、メコンデルタでお馴染みのラルフ・ヒューベルト、シャークレコーズを興すアクセル・サービューヴィルがサウンドプロダクションで協力しており、それなりにクリアなサウンドに仕上げています。ジャケットも同様で、それなりに雰囲気のあるアートワークと言えるでしょう。
今回ピックアップしたオープニングを飾る「Into the Sky」は、リズムチェンジや緩急をつけながらも疾走感のあるリフと2バスでグイグイと押していく、パワー全開のヘヴィ・メタル・チューンです!
哀愁のメロディを朗々と紡ぐボーカルは、決して上手くはありませんけど、全然聞けるレベルですし、クールな唱法と味のある声質が曲調にベストマッチしてますね。長尺なギターソロを含め、何から何まで正統派の基本を踏襲していて、やっぱりこういうメタルには定期的に還りたくなりますね〜。
ストリーミングでこのクラスまで気軽に聴けるのは、ありがたい状況と言えるでしょう!
ぜひ、一度聴いてみてください!