※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
ドイツのヘヴィ・メタル・バンド、パンツァー(PANZER)が、2014年にリリースした1枚目のアルバム『Send Them All To Hell』の1曲目に収録。
ジャーマン・スラッシュ・メタル・シーンの重鎮として長く君臨する、デストラクションのシュミーアですが、あくまでも生粋のメタラーとして、正統派のメタルにフォーカスして活動した別バンドが、このパンツァーでした。
以前ご紹介したヘッドハンター同様にパワートリオでしたけど、ヘッドハンターは正統派メタルとスラッシュの中間くらいのイメージでしたね。
元々はアクセプトを始め錚々たるジャーマン・メタル・バンドを渡り歩いたシュテファン・シュバルツマン(Ds)が、スイス・プラッテルンの有名クラブ「L7」のオーナーに、新バンドのアイデアを相談したのが始まりでした。
そこからシュミーア(Vo、B)とアクセプトのハーマン・フランク(G)が加わったパワートリオとしてスタート。当時イケイケなニュークリアブラストから推されてリリースしたのがデビュー作でした。
ジャーマンシーンのスーパーグループと言えるメンツには、自ずと期待が高まりましたし、ドイツ語で戦車を意味するグループ名とトリオ編成から、やはりNWOBHMのタンクの音楽性も想起しましたね。
実際に聴いてみると、正直期待の大きさに比して、これといってパンツァーならではの決め手がないもどかしさを感じたのも事実です。それでもすでに10年近く前の作品を改めて聴くと、やはり百戦錬磨の3人ならではの安定したハイレベルなメタルが繰り広げられているのは間違いありません。
デストラクションとアクセプトを折衷したサウンド、というよりもアクセプト寄りの硬派な正統派メタルをシュミーアが歌うといった印象が強いですね。今回はパンツァーのお披露目となった、オープニングに相応しい2バスで疾走する正統派パワー・メタル・チューン「Death Knell」をピックアップしました!
タンクのように砂埃をまき散らしながら、というよりも、より整合感を持ってガッツリと鋼鉄のスクラムを組んで進軍していくイメージのサウンドですね。いつもの狂気に満ちた声質でもしっかり歌メロを追えるのはシュミーアならではでしょう。
本作でハーマンが抜けてしまい4人編成となり「ジャーマン・パンツァー」から「パンツァー」になりましたが、残念ながら継続とはなりませんでした。
ぜひ、一度聴いてみてください!