※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
ポーランドのヘヴィ・メタル・バンド、ターボ (TURBO)が、1986年にリリースした3枚目のアルバム『Kawaleria Szatana』の2曲目に収録。
以前にメタルタイトルの括りで、ポーランドのバンドカット(KAT)をご紹介したんですけど、このターボもポリッシュ・メタルの古株として抑えておきたいバンドです。
1980年に結成されたターボは、時代によりサウンドスタイルを変え、次第に過激さを増していったのが特徴といえるでしょう。ラインナップの交代によりメンバーを固めていきながら、80年に初のEP、82年にはデビューアルバム『Dorosłe Dzieci』、85年に2枚目の『Smak Ciszy』をリリースします。
この辺りまではNWOBHMの影響を感じさせるサウンドを奏でていましたが、よりパワーアップし、ストロングでスピーディーなメタルへと転化していったのが本作でした。4枚目以降はさらに過激さを増し、スラッシュ・メタルへと急接近するわけですが、ここでもその予兆は感じ取れますね。
ある意味、過渡期にあたる作品であるがゆえに、のちのスピード、パワーに加え、初期の叙情性が最良のバランスで盛り込まれ、他のアルバムにない魅力的な作風に仕上がりました。ターボの最高傑作、代表作として挙げるマニアも多いでしょう。
そういえば当時の専門誌で、なぜか2度アルバムレビューされ、低評価と高評価の両極端だったという(笑)どっちやねん!的な内容だったのを覚えてます。一人の評価を信じるのは危険だということですね~。
今回ピックアップした「Dłoń Potwora」は、アイアン・メイデンにアドレナリンを注入したようなパワーでドラマティックに疾走するヘヴィ・メタル・チューンです!
スティーヴ・ハリスを想起せずにいられないバキバキベース音がいいですし、ダミ声一歩手前の声質で、母国語をがなりシャウトしまくるボーカルが激アツです!個人的には突如メロディックで叙情的なフレーズをぶち込んでくるギターの破壊力が最高ですね。
それにしてもこのジャケットはスゴイな(笑)。日本盤すら発売されていませんけど、2枚目以降は大体ストリーミングで聴けるので、サウンドの変遷を追っていくのも面白いでしょう。
ぜひ、一度聴いてみてください!