※生きる養分、大好物のメロハー曲を紹介していきます!
スウェーデンのメロディアス・ハード・ロック ・バンド、エックス・ロマンス(X-ROMANCE)が、2019年にリリースした1枚目のアルバム『Voice from the Past』の1曲目に収録。
80年代当時の知る人ぞ知る無名バンドが、永き時を経て遂に正式なフルアルバムを完成!なんていうパターンは、たびたびあることではないんでしょうけど、X-ロマンスにはぴったりと当てはまるストーリーですね。
X-ロマンスは、1988年に活動を開始した北欧メロハーバンド、ロマンスを基にしています。80年代末に数多登場したメロハー勢のひとつとして、ロマンスはひっそりと1988年に4曲入りEP『Romance』をリリースしました。
自主制作でありスウェーデン国内のみでの流通ですから、おそらく当時の日本にはほとんど入っていないでしょう。動画サイトを見るとこの貴重音源をアップしている神(マニア)が存在しまして、、聴いてみるとこれがなかなかの出来映えなんですね。
ピッチの甘いボーカルをはじめ、正直気になる点も多いものの、自主制作と考えれば、当時日本のメロハーファンに知られるようになった北欧メロハー勢のひとつとして、いずれ肩を並べる存在になる可能性を秘めていました。
ところがこのEPだけでプッツリと活動が途絶えてしまいます。そのロマンスが30年ほどの音信不通期間を経て、かつての楽曲のリレコーディングを持ってX-ロマンス名義で再始動したのは、奇跡的と言っていいでしょう。
メンバーは当時中心を成したアンダース・ラ・レンブロム(B)、トーマス・ウィドマーク(Key)らに加え、ハウス・オブ・シェキーラ、マインズ・アイ、ノヴァックと微妙なバンドを渡り歩いてきた(汗)アンドレアス・ノヴァック(Vo)が新たにシンガーとして参加。そのおかげでボーカルの安定感が増しています。
今回ピックアップした「Lonely」は、ロマンス時代のEPでも1曲目に収められた、北欧らしい透明感の秘めたメロディアス・ハード・ロック・チューンです!シンセの響きに導かれて始まる楽曲は、後半の転調など原曲にあくまでも忠実に、且つほどよく現代風リストアされた音像で、その哀愁を帯びた美旋律を見事に伝えてくれます。
遠い昔に置き忘れてきた優れた音楽を現代に蘇らせて伝えてくれる、意義のある再結成、音源といえるでしょう。他の楽曲も素晴らしい出来ですし、より深く知りたいマニアには、インタビューが読める日本盤CDもいいでしょうね。
ぜひ、一度聴いてみてください!