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【新作レビュー】アトロフィー(ATROPHY)「Asylum」

※CDじゃなくても、ストリーミングで聴ける新作をご紹介します!

 

2024年3月15日、アメリカのスラッシュ・メタル・バンド、 アトロフィー(ATROPHY)の約34年ぶり3枚目のアルバム『Asylum』がリリースされました。

 

3月の新作が色々とリリースされているので、新作レビューでも書いてみようかなあと、Apple Musicを見ていると、おすすめ作品に「ATROPHY」の見慣れた?(なんとなく覚えてる笑)ロゴマークが。しかも、2024年リリースって、えっ、未発表音源かと思いきや新作じゃないですか!

 

ちょっと大げさかもですけど(笑)、いやあ〜びっくりしました。フロリダ出身のアトロフィーは、当時のスラッシュムーブメントの中で、有名どころを除いた中では好きなバンドの一つで、以前のコラムでもご紹介してましたね。

確か寡作なバンドだった記憶があり、やはり当時わずか2枚を残したのみでした。メンバーの一部は医学の道を歩むなどしてしまい、1993年に解散していました。ところが2015年になって、ブライアン・ジマーマン(Vo)、ジェイムズ・グロッタ(B)、ティム・ケリー(Ds)というオリジナルメンバー3人に、新ギタリスト2名を加えた5人編成で突如再結成を果たしました。

 

そこから紆余曲折を経てラインナップは変遷。結局、オリジナルとしてはブライアンだけが残り、マーク・コグラン(G)、ネイザン・モンタルヴォ(G)、ジョシュ・ギブス(B)、サゲ・ジョンソン(Ds)というメンツで本作はレコーディングされました。

 

メンバーの詳細は不明ですけど、例えばジョシュはマルボレント・クリエイションにプレイしていたようです。ゲストとして「American Dream」にはヒーゼンのギタリスト、クラーゲン・ラムが参加しています。

 

それにしても、四半世紀以上の34年ぶり!ですよ。当時の寡作ぶりから見ても、まさか過ぎる再結成、復活アルバムですよね。ジャケットにはデビュー作で描かれたピエロが同じような構図でより精巧に描かれ、ロゴも変わらないので少々胸が踊りました(笑)。

 

とはいえ、34年ぶり、しかもオリジナルメンバーひとり、ドイツの弱小(汗)マサカーレコーズからのリリースということで、正直期待はできないんだろうなあ〜、なんて思いながらストリーミングで聴き始めて、びっくり!今も流してるんですけど、普通にいいじゃないですか!コレ。

 

いかにもスラッシーなザックザクのクランチリフを主軸に、適度にテクニカルなプレイを織り交ぜながら突き進んでいくサウンドは、確かにアトロフィーのイメージそのもの。がなった声質でもしっかりメロを追っているブライアンの歌唱もらしさがありますし、今回のメンツの演奏力も十分で、安心してスラッシュ全開のサウンドに身を委ねられます。

 

必要以上にヘヴィネスに寄せることなく、かつ現代風にアップデートされた音像と楽曲は、いい塩梅のバランスを突いていて、40分強というちょうどいい尺も合間って、意外にも一気に最後まで飽きずに聴けました。復活作としては理想的な内容として、スラッシュマニアにはオススメしたい1枚ですね!

 

今回はオープニングに収められた「Punishment For All」をピックアップしました!らしさ全開の疾走スラッシュ・メタル・チューンで、この1曲で心を掴まれました。

 

それにしてもこの内容でも、現時点で日本盤CDの予定なしとは。。。ストリーミングで聴き倒しましょう(笑)。

 

聴いてほしい度

85

Punishment For All

Punishment For All

  • Atrophy
  • メタル
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

アルバムはこちら!

Asylum

Asylum

  • Atrophy
  • メタル
  • ¥1681