※まさにHM/HRの黄金時代、80年代を彩った楽曲を振り返ります!
アメリカのハード・ロック・バンド、Y&T(ワイ・アンド・ティー)が、1985年にリリースした1枚目のライヴアルバム『Open Fire』の5曲目に収録。
例年以上にクソ暑い(笑)日々が続いてますので、今回は「Summer」のキーワードが入った楽曲でも聴いて、気分だけでも涼んでいきましょう〜。
さて、Y&Tといえば硬派なHM/HRファンにも絶対的信頼のある存在として君臨。とりわけ初期の作品群は名作として語り継がれていますが、そんなY&Tが80年代半ばに衝撃を与えた1曲が、今回ピックアップした「Summertime Girl」でしたね。
まあ、1984年の『In Rock We Trust』の作風から予兆はありました。それまでのブリティッシュライクな情感溢れるHM/HRから、80sのヘアメタル、メインストリーム界隈に通ずる、キャッチーでアメリカンなテイストを強化。実力に見合った正当な評価を受けるべく、商業的な成功を取りに行った感が前面に出ていました。
そして、勝負を賭けた1曲が「Summertime Girl」だったわけですね。タイトルからして曲調を表しまくってますけど、初めて聴いた時、イントロのシンセとユニゾンで奏でられるカラッと明るいリフからして、ズッコケそうになりましたね〜。
ケヴィン・ビーミッシュがプロデュースしたこの曲は、爽やか夏の燦々と輝くビーチが似合うキャッチーな曲調とポップなメロディが躍動。分厚いコーラスで彩られたサビといい、デイヴ・メニケッティが醸し出す熱き男のイメージと180度違って、頭の中が追いつきませんでした。
楽曲の初出は初のライヴ作『Open Fire』でしたが、これまでの名曲の中に混ざって、B面のドアタマに突如この曲が流れ始めるのは違和感ありまくりで、中途半端なライヴ作の内容共々、専門誌でもクソミソに酷評されてましたね。
日本ではバンドの黒歴史のように扱われてきた「Summertime Girl」ですが、改めて振り返ると、初のシングルとしてリリースされ、ビルボードTOP100に入る55位を記録。メインストリームロックチャートでは16位と、Y&T最大のヒット曲となり、のちに『 Down for the Count』に再録までされました。砂浜で寸劇を演じるメンバーと水着のオネーちゃんの映像が楽しいMVも懐かしい限りです。
ちなみに、Spotifyでの再生回数が現時点でなんと約2300万回。2位の「Mean Streak」が600万回程度とその差は圧倒的で、名実ともにY&Tの代表曲なんですよね。個人的にはアリーナロック大好きなので、当時からそんなボロクソに言わなくても、、と思ってましたし、今聴き直しても、夏にぴったりな本当にいい曲だなあ〜と素直に楽しめますね!
ぜひ、一度聴いてみてください!