※メタルの激しさとのギャップが美しい、バラードの魅力を紹介します!
スウェーデンのヘヴィ・メタル・バンド、ビスカヤ(BISCAYA)が、日本では1984年にリリースした1枚目のアルバム『Biscaya』の3曲目に収録。
毎年、夏真っ盛りの頃になると、ふと思い出してしまうバンドがビスカヤです。それはもちろん、彼らの代表曲のせいなのは、言うまでもありませんね〜。
北欧メタルシーン、特に黎明期は、どうにも実態のわからないバンドが多数存在しました。このビスカヤの場合は、日本デビューしたにも関わらず、アルバム1枚とEPのみをリリースし、来日を果たすこともなく姿を消したので、どちらかといえば幻のバンド的な扱いになっていますね。
『北欧の戦士』という見たまんま(笑)の邦題がつけられたアルバムは、「Hole In The Sky」に代表されるように、いわゆる様式美的なサウンドがベースになっていました。ただし、それだけでなく、様々な実験的要素もあり、バンドの引き出しの多さが随所に感じられる内容といえます。
そして今回ピックアップした「Summerlove」こそ、ビスカヤの認知度を決定づけたメタル史上に残る名曲ですね。メタルバラードとしての奥深い叙情性は、群を抜いていますし、美旋律を際立たせる重厚なコーラスを駆使した、珠玉のアレンジには息を呑まずにはいられません。
これだけの楽曲をデビュー作に収録した、彼らの豊かな才能には今更ながら驚かされます。こうして長い時を経て、蒸し暑い夏の熱帯夜にこの曲を聴いてみても、初めて聴いた時と変わらず、北欧の涼しげな夜の空気が辺りを包んでくれるようです。
ぜひ、一度聴いてみてください!