先日のニュースになりますが、、、モトリー・クルーのヴィンス・ニールに関しての以下のニュースが飛び込んできました〜。
アメリカで6月上旬に行われたヴィンスのソロ名義でのライヴの模様です。映像を見ると会場は屋外のようですけど、すでにロック系のライヴも、その多くが通常モードで行われつつあることがはっきりわかりますね。コロナ対策にもたついて、ライヴ・エンタメ市場に多大なダメージが及んでいる日本の状況からみれば羨ましい限りですし、アメリカからみればヴィンスも国内アーティストになりますが、その対応を見習うべき部分は大きいのでは、と思わせてくれる光景でしょう。
ちょっと話が本題から逸れてしまいました〜。ヴィンスのライヴが久々に行われて大いに盛り上がりました!で終われば何のニュースにもならないものの、このライヴの14曲目「Girls Girls Girls」を歌い初めて早々に、突然「声が出なくなっちゃった、みんなゴメンネ〜」と言い残して、なんとバックバンドを残してステージを去ってしまったんです。。
別の映像をネット上で確認すると、ほかの楽曲でも悲しいほどに全く声が出ておらず(声質だけはヴィンスそのものですけど)、これは酷すぎますね。。風貌も80年代の姿が思い出せないほどに巨大化してしまい(汗)、、ちょっと見るのも辛くなるのは否めません。
モトリーのマネジメントは、2年ほど前からヴィンスの健康状態の悪化から、こうした事態を危惧して、栄養士やトレーナーをつけて対応を考えていたようです。しかしながら、ヴィンスの状態は改善しておらず、結果としてファンの前で醜態を晒してしまうことになりました。
もちろん人間ですから、加齢による見た目の変化は、いた仕方がないと言えます。HM/HRではファンの側も同じように高齢化が進んでいますし、そういう意味では、御年60歳のヴィンスに理解や同情する気持ちもあります。しか〜し、それなりのチケット代でライヴを見せている一流のプロアーティストとして、やはりこれは許されないんでは?と思わざるを得ません。
この高齢化を起因とした様々な事象は、80年代の全盛期からはや30年〜40年の歳月が経過したHM/HRシーンにおいて、これから頻繁に起こる問題になってくるでしょう。それはHM/HRというジャンルの特性がもつ、固有の事情とも言えます。
例えばジャズやプログレのようなジャンルのアーティストなら、年齢を重ねたことで味や深みが増したと解釈されることも多いでしょう。けれども、若さゆえの風貌や演奏、激しい音楽性を特徴とするHM/HRの場合、年齢を重ねてもなお、そうした魅力を維持し続けるのが困難であり、全盛期からの変化を、むしろ痛々しく感じてしまいます。
ヴィンスなどは、若かりし頃は尖った風貌でしたし、特徴的なハイトーンを用いたヴォーカルスタイルでもあったので、ギャップがとりわけ大きいですからね。これはヴィンスに限ったことではなく、他のHM/HR系アーティストの多くにも、もちろん当てはまります。
パートでいえば、とりわけ肉体の変化の影響を顕著に受けるシンガーに、ギャップが多く見られますね。例えば、ドン・ドッケン(最近の映像ではヴィンスよりやばいです。。。)、スティーヴン・パーシー等、ちょっと思い浮かぶだけでも、その変化にがっかりさせられたアーティストが、高齢化に伴い増えています。シンガーだけでなく、近年ロックに戻ったリッチー・ブラックモア辺りも、全盛期とのギャップがあり過ぎで、見るのも聴くのも辛いレベルでした。。
素晴らしい音楽を与えてくれたアーティスト達に、好んで引退を勧告したいわけがないのは勿論ですが、ベストなコンディションでライヴができなくなり、ファンの期待をあまりに裏切るようになったのであれば、自らを客観的に見て身を引く選択も考えるべきではないでしょうか。それは結果として過去の栄光に泥を塗らないことにつながりますからね。例えば、2019年にスパッと引退したスレイヤーなんかは、今思えば引き際の美学を感じますよね。
それにしても、モトリーとヴィンスに関しては、コロナ禍前から延期になっていた、デフ・レパード、ポイズンとの全米30箇所!でのスタジアムツアーを、2022年夏に予定しています。あと1年かけて、ヴィンスはライザップでもなんでも使って(笑)復活できるのか?はたまたジョン・コラビを助っ人に入れるのか?(笑)
その前に、今年9月に行われるヴィンスのソロライヴの予定が、ライヴネーションのHPに掲載されてますけど、まずはこちらがどうなるかでしょうか。注目したいと思います!
今回最後まで歌えなかった、、 オリジナルヴァージョンはこちら〜
ああ、ファンもアーティストもこの時代に戻りたい?