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【R.I.P.】ダスティ・ヒル(Dusty Hill)/ ZZトップ(ZZ TOP)

 ZZトップ(ZZ TOP)のベーシスト、ダスティ・ヒル(Dusty Hill)が、2021年7月28日、72歳で亡くなりました。

 

現時点で死因は明らかにされていませんが、 テキサス州ヒューストンの自宅で睡眠中に亡くなったようです。ダスティは股関節を痛めたことをすでに発表しており、この23日に行われたZZトップのライヴでは、バンドの歴史上で初めてダスティの代役を立ててパフォーマンスを行っていました。その前に行われた、ダスティ最後のライヴ映像がネット上にアップされていますが、スピーカーに寄りかかり動かずにプレイしており、その体調の悪さが見てとれます。

 

1969年結成以来、実に50年以上メンバーチェンジなしで活動を続けたモンスタートリオの一人が、この世を去りました。個人的にZZトップといえば、名盤『Fandago』など70年代よりも、リアルタイムで聴いてきた意味で、多くのロックファン同様に『Eliminator』『Afterburner』と大ヒットを連発した80年代を真っ先に想起します。

 

ご多分にもれず、当時の「ベストヒットUSA」で、この2作からのMVを何度も観て、ZZトップの存在を刷り込まれました。ビリー・ギボンズ(G,Vo)とセンターに並び、ロングベアーと濃いサングラスでパフォーマンスするダスティの姿は、まさにZZトップを象徴するアイコンでしたね。2人がシンメトリーのように横並びでステージに立つ、お馴染みの姿が拝めなくなるのは寂しいことです。

 

本来強面に見えるはずなんですが、どこかコミカルで可愛く見えたのは不思議でした。ふと考えたんですけど、80年代頃は35年以上前ですから、ダスティはまだ30代後半の若さだったんですね。バンド名がジージー(爺爺?)ですし、その貫禄ある見た目からもっと歳をとっていると勝手に思っていました。

 

際立つバンドキャラのベースにあるのは、結成以来一貫した普遍的な魅力を持つ、ブギースタイルを主軸にしたブルージーで味わい深いロックです。80年代には大胆にシンセやシークエンサーを導入して、音楽シーンのメインストリームに躍り出ましたが、その根っこの部分は何も変わりませんでした。スリーピースだけに、ベースのみならずセカンド・ヴォーカルとシンセもこなす、ダスティが担う重要度は、音楽面から見ても計り知れないものがありましたね。ニュースによると、バンドはダスティ無しでも活動を続ける決意のようですが、どうなっていくのでしょうか。

 

 今日の追悼の1曲は、大ヒット作『Eliminator』に収録された楽曲「Thug」をピックアップしてみました。アルバム中であまり目立たない1曲でしょうが、ダスティのスラップ風のクールなベースプレイを聴くことができます。

 

また、ストリーミングでは数多くのMVやライヴ映像を一堂に観ることができますので、その中から個人的に大好きなZZトップ流のハードポップ「Stages」もピックアップしてみました。ダスティとZZトップが残してくれた、80年代の洋楽ロックを象徴する音や映像を観ながら、ご冥福をお祈りしたい思います。

 

R.I.P. Dusty Hill

Thug

Thug

  • provided courtesy of iTunes

Stages

Stages