※歌がなくても魅力的!HM/HRインストゥルメンタルの世界を紹介します。
アメリカのハード・ロック・ギタリスト、マーティ・フリードマン(Marty Friedman)が、1988年にリリースした1枚目のソロアルバム『Dragon's Kiss』の7曲目に収録。
ここ日本でのマーティは、もはやスゴいギターも弾ける外国の芸能人??くらいのレベルに、一般層に浸透しているように見えますね〜。世界的なバンド、メガデスでギターを弾いてたとか、もうどうでも良くなってる感もありますし(汗)、ましてや80年代のシュラプネル時代なんかは、別人のようなものでしょう。
HM/HRファンでもついつい忘れがちになりますけど、マーティがメガデス以前の80年代に残した珠玉のギタープレイの数々は、もし彼が将来、例え芸人になったとしても(笑)、語り継いでいきたいものです!
とりわけ、初のソロ作となった本作は、シュラプネル大量生産時代の1枚ながら、創作意欲に溢れた良作として記憶に残ります。アルバム自体は40分に満たないコンパクトな長さで、全てインストですけど、あくまでもメタルギターをベースに、マーティらしい東洋的な旋律を加味したバリエーション豊かな楽曲が揃い、最後まで飽きさせません。
その中でもハイライトと呼べるのが、今回ピックアップした8分余りに及ぶ大作「Forbidden City」でしょう!美しいアルペジオのイントロに導かれ、エモーショナルかつ東洋的な、いかにもマーティらしいリードが響き渡ります。
そこから次第にテンポアップして、強靭なリフと超絶な速弾きを繰り出し、目まぐるしく場面展開していく様は、息を呑むほどでまさに圧巻!マーティーのギタリストとしての技量、ソングライティング能力の高さには、敬服せざるを得ません。
リズムを引っ張る、名手ディーン・カストロノヴォの超人的なドラミングが、楽曲のクオリティを何段階も引き上げているのも、聴き逃せないポイントでしょう。数多のシュラプネル系の中でも、指折りの楽曲だと思いますし、マーティとはなんぞや?を忘れそうになった時にこそ(笑)、改めて聴きたいですね!
ぜひ、一度聴いてみてください!