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【R.I.P.】大谷令文さん / マリノ(MARINO)

日本のヘヴィ・メタル・バンド、マリノ(MARINO)で活躍したギタリスト、大谷令文さんが、2022年9月19日、62歳で亡くなりました。

 

今日、難波弘之氏のFacebookの内容が伝わっていますが、先月の19日にお亡くなりになっていたようです。年齢を重ねてからはマリノ時代とはまた違った、より味のあるギタープレイを聴かせてくれただけに、早すぎる訃報が残念に思えてなりません。。

 

80年代のジャパメタシーンにおけるギタリストで、他のギタリストを圧倒する孤高の存在感を示したのが大谷”RAVEN"令文でした。ハムバッカーを装着したストラトを駆使し、その卓越したテクニックとセンスで、ウリ・ジョン・ロートの如きメロディを流麗に奏でる様は、日本のギタリストとは思えぬ本格的なもので衝撃を受けましたね。

 

重戦車のようなマリノのサウンドの中から突き抜けてくる、艶やかでファットなレイブンのギターサウンドが、いまでも耳に焼き付いています。アメリカやイギリスを目指したジャパメタ勢が多い中で、ドイツでレコーディングを行ったマリノでしたが、そうした欧州的な色合いを強く醸し出していたのは、レイブンの個性的なギタープレイによるところが大きかったでしょう。

 

マリノ自体はのちに再結成したものの、全盛期の活動自体はそれほど長かったわけではありませんでした。それでも”マリノの大谷令文”がいまだに鮮烈な印象に残っているのは、それだけマリノの名曲のタイトル通り、強い”インパクト”を残してくれたからに他なりません。

 

そして、マリノでの活動とともに印象に残るのが、ソロとしての名盤『Raven Eyes』でした。ジェフ・ベック・グループのメンバーらを従え、堂々と渡り合って繰り広げられた伝統的なハード・ロックは、レイブンがジャパメタの範疇に留まらない才能を持つギタリストであるのを、改めて知らしめるものでした。

 

本来はマリノ、もしくは『Raven Eyes』の楽曲を選びたかったんですが、残念ながらどちらも現時点でストリーミングでは一切解禁されていません。CDの再発もいいですけど、いつでも大谷令文が残してくれた珠玉のギタープレイに触れられるように、ストリーミングでも聴けるようになるのを願いたいと思います。

 

今回はストリーミング(Apple Music)で聴けるレイブン関連では唯一と言って良い音源で、2002年に発売になったジャパメタ系アーティストによるコンピレーションアルバム『Skill and a Shout it lets out』から「幻花」をピックアップしました。

 

マリノ時代の盟友、吉田”LEO”隆とのブルージーで重厚なジャパメタ中で、レイブンらしい泣きのギタープレイが堪能できる逸品です。この曲を聴きながら、大谷令文さんのご冥福をお祈り申し上げます。

 

R.I.P 大谷令文さん

幻花

幻花

  • 吉田隆 & 大谷礼文
  • ロック
  • ¥204
  • provided courtesy of iTunes