※誰が聴いてもヘヴィ・メタル!な楽曲を紹介していきます!
ベルギーのヘヴィ・メタル・バンド、オストロゴス(OSTROGOTH)が、1987年にリリースした3枚目のアルバム『Feelings of Fury』の3曲目に収録。
前回のメタルど真ん中括りで、ベルギーのキラーをご紹介しましたので、同時代を支えた同郷のオストロゴスもいってみましょう~。
ベルギー・ヘント出身のオストロゴスは、中心人物として一貫して在籍するマリオ・パウウェルス(Ds)らによって1980年に結成。1983年にデビューEP『Full Moon's Eyes』、さらに翌年には1枚目のフルアルバム『Ecstasy and Danger』をベルギーのモーソレリウムレコーズからリリースしました。
オストロゴスもまた、NWOBHM隆盛の時期と合致するわけですが、1枚目ではどちらかというと、70年代のウリ期のスコーピオンズに影響を受けたような、叙情的なギターをフィーチャーした正統派のHM/HRを披露しています。ジャケットにはサソリがデザインされてますし、イメージがダブりますよね。
翌年1985年には2枚目の『Too Hot』をリリース。意味不明なイラストによるアートワークから音が想定できませんが、ここでは若干ライトなイメージを加味しつつも、正統派のヘヴィ・メタルを堅持。プロダクションも向上して、よりメジャー感のあるサウンドに近づきました。
この後に大幅なメンバーチェンジを敢行。以前ご紹介した同郷のクロスファイアのシンガー、ピーター・デ・ウィントらを迎えツインギターに鍵盤奏者という6人編成で制作されたのが本作でした。
クロヒョウ?が睨みつけるB級丸出しのジャケにたじろぎそうになりますけど、正統派ヘヴィ・メタルのど真ん中をいく、ドラマティックな良曲が詰まっていて驚かされます。ピーターのパワフルで堂々としたメタルヴォイスは存在感たっぷりで、扇情的なフレージングを連発するツインギター陣も中々のもの。
惜しむらくは、恐ろしいほどにダメダメ、スッカスカなプロダクションですね。。スネアよりバスドラがデカいってどういうことやねん!とツッコミたくなりますけど、もしもディーター・ダークスとかが手掛けてたら、かなり良い作品になったはず。
今回ピックアップした「Samurai」は、ドラマティックに疾走する正統派ヘヴィ・メタル・チューンです!タイトル通りに「サムライ」をイメージしていて、中間部に間違った日本観のチャイナメロディが飛び出すのには脱力してしまいますが、それを差し引いても、劇的でクールなメタルが終始展開されています!
もしもアイアン・メイデンがこの曲を演奏したら、めちゃくちゃカッコよくなる予感がします(笑)。『戦術』の曲よりいいので(汗)、カヴァーで入れてほしかったですね(笑)。
その後、1988年に解散し、2010年に復活。現在も継続中のようです。音質を差し引けば良質な正統派メタル曲がたくさん聴けるので、ストリーミングで試してほしいですね!
ぜひ、一度聴いてみてください!